水理環境ダイナミクス

土砂水理学と混相乱流計測による移動床ダイナミクスの探究

流砂・漂砂現象における土砂輸送機構の検討には,混相乱流・砂粒子運動・移動床境界に関するシステムの理解が重要です.水理環境ダイナミクス分野では,混相乱流計測および混相流シミュレーションの双方から移動床界面の流動機構の把握に向けた研究を実施しています.また,粒子流のアナロジーから,粒状体モデルを用いた群集流動予測に関する基礎研究も展開しています.

教員

原田 英治 ( Eiji HARADA )

原田 英治教授(工学研究科)

研究テーマ

水理実験による乱流計測と固液混相乱流シミュレーションの双方から流砂・漂砂における土砂輸送機構について粒子スケールレベルから検討しています。また、浸水条件での群集避難行動予測の支援ツールとして、粒子モデルを用いた群集避難シミュレータの開発に取り組んでいます。

連絡先

桂キャンパス C1棟 2階 255号室
TEL: 075-383-3185
FAX: 075-383-3185
E-mail: harada@particle.kuciv.kyoto-u.ac.jp
http://particle.kuciv.kyoto-u.ac.jp/

音田 慎一郎 ( Shinichiro ONDA )

ShinichiroONDA_20230801准教授(工学研究科)

研究テーマ

河川流や河床変動および流体振動・波動現象に適用するための数値解析モデルの発展と高精度化について研究しています。(1)河川湾曲部の流れ、(2)小規模河床波の発生・発達過程と流れの抵抗特性、(3)河川構造物周辺の局所洗掘、(4)スロッシング現象などについて検討を行っています。

連絡先

桂キャンパス C1棟 2階 256号室
TEL: 075-383-3187
E-mail: onda.shinichiro.2e@kyoto-u.ac.jp

https://sites.google.com/kyoto-u.ac.jp/riv-eng

田﨑 拓海 ( Takumi TAZAKI )

TakumiTAZAKI20231003助教(工学研究科)

研究テーマ

浅海域における漂砂メカニズムを底質要素のスケールから解明することを目指し,水理実験における乱流計測や固液混相流の数値解析に基づいた検討に取り組んでいます.特に,砕波を伴う波浪場の解析に長けた粒子法を用いた固液混相流解析により,浅海域の複雑水面下で生じる漂砂機構や海底の砂漣形成機構を検討しています.

連絡先

桂キャンパス C1棟 2階 254号室
TEL: 075-383-3186
E-mail: tazaki@particle.kuciv.kyoto-u.ac.jp
http://particle.kuciv.kyoto-u.ac.jp/

研究テーマ・開発紹介

数値移動床

河川・海岸の底面を構成する砂粒子は,周囲の流れ場に強く影響を受けて運動し,移動床表層では粒子配置や間隙率の変化を伴った固液混相乱流場が形成されています.移動床の構成単位である粒子スケールから移動床の流動機構を検討するため,当分野では,粒状体モデルを用いて個々の砂粒子運動を追跡し,また,同スケール程度の解像度から流れ場を評価する立場から数値シミュレーションを実施しています.

混相乱流計測

移動床における砂粒子の輸送機構の理解には,移動床近傍の乱流場の情報が必要です.当分野では,数値シミュレーションと併せて基礎的な水理実験を実施し,PIVを用いた混相乱流場の把握に注力しています.

河川流と河床・河道変動の数値シミュレーション法の開発

洪水時の水位予測,開水路の流れ構造の把握,川の湾曲部や河川構造物周辺の洗掘深(川底が掘れる深さ),河道内の地形変化の予測など,河川計画や持続可能なマネジメントを考える際に必要となる流れと土砂輸送に関して,模型実験による現象の把握と数値シミュレーション法の開発を行っています.

研究室ウェブサイト

http://www.water.kuciv.kyoto-u.ac.jp/