構造材料学

土木構造物は我々の社会の基盤として,長期に渡って厳しい自然・社会環境下で利用されます.供用期間中の使用により劣化したり,また地震が発生したとしても,土木構造物はその機能を維持するだけでなく,美しく魅力ある存在でなければなりません.そのため,本研究室では,『分子構造から土木構造まで』,『常時から非常時まで』,すなわち土木材料の基礎物性から,土木構造物の耐久性能・維持管理,地震時性能・動的応答制御まで,幅広い研究を行っているのが特徴です.

その中でも,土木構造物において最も広く用いられている材料であるコンクリートに関する種々の研究を中心に行っており,材料としてのコンクリートから鉄筋・プレストレストコンクリートや複合構造を対象に,その長期耐久性・耐震性能や健全度評価、損傷構造物の補修・補強、新素材・新構造の開発に関する研究も行っています.

教員

髙橋 良和 ( Yoshikazu TAKAHASHI )

髙橋 良和教授(工学研究科)

研究テーマ

コンクリート構造を含む土木構造物の合理的な地震時安全性向上・設計法を確立に向けた研究を行っています.新しい概念に基づく新構造の開発や,免制震構造の応答特性の把握・モデル化に関する研究を進めるとともに,構造システムに対する実験手法として,ハイブリッドシミュレーションの方法論の確立を目指しています.

連絡先

桂キャンパス C1棟 4階455号室
TEL: 075-383-3172
FAX: 075-383-3177
E-mail: takahashi.yoshikazu.4vimage_atmark.gifkyoto-u.ac.jp

山本 貴士 ( Takashi YAMAMOTO )

山本 貴士准教授(工学研究科)

研究テーマ

種々の荷重・環境要因が作用するコンクリート構造物について、その力学的性能の経時変化を予測する手法の提案を目指すとともに、耐荷性、耐久性の回復あるいは向上に必要な補修・補強技術の確立および発展に関する研究をおこなっています。

連絡先

桂キャンパス C1棟 4階456号室
TEL: 075-383-3174
FAX: 075-383-3177
E-mail: yamamoto.takashi.6uimage_atmark.gifkyoto-u.ac.jp

高谷 哲 ( Satoshi TAKAYA )

高谷 哲助教(工学研究科)

研究テーマ

鉄筋腐食メカニズムや防せい方法を中心に,コンクリート構造物の劣化メカニズムや補修材料について研究を行っています.劣化のメカニズムや補修材料が効果を発揮するメカニズムを明らかにすることにより,精度の高い劣化診断・予測手法の確立,効果的な補修材料の開発,補修効果の評価手法の開発などを目指しています.

連絡先

桂キャンパス C1棟 4階454号室
TEL: 075-383-3173
FAX: 075-383-3177
E-mail: takayaimage_atmark.gifsme.kuciv.kyoto-u.ac.jp

研究テーマ・開発紹介

コンクリート構造物の性能照査型設計法に関する研究

性能照査型設計法は、ある荷重や環境などの諸条件に応じて構造物の要求性能を設定し、構造物あるいは構造部材の保有性能が、それぞれの要求性能に対応する限界状態に、ある安全率をもって至らないようにすることを確認する設計法です。本研究では、コンクリート構造物の終局限界状態、使用限界状態、疲労限界状態ならびに耐久性上の限界状態に関して種々の検討をおこなうことで、コンクリート構造物のより高度かつ精緻な設計法の確立を目指します。

コンクリート構造部材の力学的諸特性に関する研究

鉄筋コンクリート(RC)、プレストレストコンクリート(PC)をはじめとするコンクリート構造部材は、想定した荷重条件下で安全でなければなりません。とりわけ、地震時のような過大な外力に対しては、その外力エネルギーを吸収・消散できる粘り強さ(じん性)が必要とされます。本研究では、各種コンクリート構造部材の種々の荷重作用条件下での耐荷力、じん性やエネルギー消散などの塑性変形特性について検討しています。

コンクリート構造物の耐久性とシナリオデザインに関する研究

コンクリート構造物の耐久性を低下させる要因に着目し、それらの劣化メカニズムの解明と数学モデルの構築をおこなうとともに、実環境暴露試験等を通じてそれらがコンクリート構造物・部材の諸特性に与える影響を検討します。さらに、劣化予測シミュレーション技術の向上、劣化メカニズムのモニタリングシステムの確立、コンクリート構造物の高耐久化のための手法などをあわせて検討し、コンクリート構造物の諸性能を時間軸に沿っていかに挙動させるか、というシナリオを描きます。

コンクリート構造物の健全度評価手法と維持管理技術に関する研究

持続可能な発展をめざす社会においては、社会基盤コンクリート構造物の維持管理は必須の事項です。本研究では、劣化・損傷した既存コンクリート構造物の健全度を評価するシステムの開発および発展を目標とします。また、評価結果をうけてコンクリート構造物の耐久性、耐荷性の回復あるいは向上が必要と判定されると、補修・補強が適用されます。これら補修・補強の方法とその効果について検討するとともに、補修・補強材料あるいは工法選定のシステムの確立を目指します。

コンクリートの性能改善および新素材の利用に関する研究

高強度コンクリートや高強度鋼材の使用、じん性改善のための横拘束コンクリートの使用、耐久性改善のための各種混和材やポリマー等の合成高分子材料の使用など、コンクリートの性能を改善する種々の手法について検討します。また、腐食環境下での使用が注目されている繊維補強プラスチックや都市廃棄物を利用したセメントなどのエコマテリアルの土木構造物への適用に関しても検討をおこないます。

研究室ウェブサイト

http://sme.kuciv.kyoto-u.ac.jp/