景観設計学

景域とは、様々な景観を体験する場所を含む風土的領域、地理的領域、景観領域の概念で、自然から文化に至る広い環境を指します。その景域環境の空間的、時間的構造と変容を把握するために、環境計画学および国土史の知見に立脚しながら、景観工学、風土分析、都市設計、地域計画、国土マネジメントなどに関する研究を行ないます。そして、それらの学問を基礎にしつつ、地域固有の景観風土の保全と創造、広域的な景域環境と調和ある都市インフラ施設や人間活動の創出、自然的かつ文化的環境をもつ公共空間の創造を行うための景観デザイン、都市・地域デザイン、景域情報分析の方法論に関する研究とその実践的応用を図ります。

教員

川﨑 雅史 ( Masashi KAWASAKI )

川﨑 雅史教授(工学研究科)

研究テーマ

都市の活動と文化に基盤をおいた景域創造のグランドデザインを探求します、道、広場・公園、水辺ウォーターフロントなど都市の公共空間における景観デザイン、都市インフラ施設のエンジニアリングアーキテクチュア、景観地形解析、都市デザインに関する研究をおこなっています。

連絡先

桂キャンパス C1棟 202号室
TEL: 075-383-3327
E-mail: kawasaki.masashi.7s@kyoto-u.ac.jp

山口 敬太 ( Keita YAMAGUCHI )

yamaguchi准教授(工学研究科)

研究テーマ

景観の保全・計画・デザインの観点から、地域固有の風土や歴史的・文化的特質を生かした総合的な地域づくりのあり方を探るとともに、都市及び景観の成り立ちや形成メカニズムの解明、地域デザインの方法論の構築に関する研究を進めています。

連絡先

桂キャンパス C1棟 201号室
TEL: 075-383-3326
E-mail: yamaguchi.keita.8m@kyoto-u.ac.jp

研究テーマ・開発紹介

公共空間と都市インフラ施設の景観設計・シビックデザイン

道と公園広場、水辺とウォーターフロント等の公共空間のシビックデザイン、および高速道路、ターミナル施設などの都市インフラ施設の景観設計を対象として、設計イメージの導出と秩序ある空間構成の創出方法、行動予測と空間の適正規模、表現シミュレーションと図面化の技法、設計案の予測評価手法、色彩・テクスチュア分析等の設計方法論に関する研究を行う。これらの研究を踏まえ、人と環境に調和して、文化的活動を誘発する空間と施設の実践的な設計提案をめざす。

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図-1 多連アーチカルバートのデザイン
(新都市社会技術融合創造研究会による産・学・官の共同研究)

景域環境の構造・形成プロセスの分析と景観計画

持続的に良質な風景を有する景域には、自然環境の利用と風景創造に関する幾多の尽力の成果や技術の知恵が隠されている。豊かな環境や文化を形成してきた川や疏水の水みちと、丘陵地、山辺における優れた景域環境を対象として、GIS・CGシステムの援用による地形・敷地解析、眺望特性の分析、デザイン調査を行い、規範となるデザインの技法を明らかにして、景域創造と持続的なマネジメントのあり方を探求する。

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禁裏御用水の配水システム(左) / 山の見え方に基づく眺望解析の考え方(右)

文化的環境、風土の分析と都市地域デザイン

運河・駅・公園・橋梁等の近代化遺産、古来の名所・景勝地について、都市に持続されてきた風景の文化的価値、景観的価値を歴史資料や文学・メディアの分析によって発見し、それらの鑑賞のあり方と活動の可能性を検討し、都市デザイン、都市再生計画、観光計画などへの目標像と手法を探求する。また、インフラと都市形成の関係、歴史的環境の保全と創造などの観点から、都市形成の歴史を明らかにすることにより、都市計画の長期的な方向性を示唆する羅針盤となる資料の蓄積を行う。

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近世の嵯峨野の景観と紀行文にみる風景記述の分布

人間力を高める安寧の都市の構築

災害・医療・コミュニティ・環境等に関する地域的重要課題に対し、人間力の回復、豊かなアメニティと自然との共生をテーマに、「人」「社会」「環境」の安寧による、日本型の健康都市づくりを研究する。景観・環境・空間の認知・認識プロセスと環境デザインの方法論、社会的「場」の形成(コミュニティ、参加・協働)の理論・方法論に関して、景観を軸に、交通・都市計画、医療・福祉、社会・人文科学等との融合型研究と地域政策への実践的統合を視野に研究を行う。

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再生された源兵衛川(コミュニティの結びつきを強め、住民の活力と社会的健全性を強めた)

研究室ウェブサイト

http://lepl.uee.kyoto-u.ac.jp/